弁護士小澤亜季子(弁護士による退職代行・内定辞退代行・役員辞任代行サービス)

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正しい働き方のススメ(1)(さよならブラック企業コラム)

「さよならブラック企業」(ヤングキング)の監修にあたり、コラムを書かせていただくことになりました。

 

このブログでもご紹介しますので、よろしければ読んでみてください。

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さよならブラック企業2話

 

 

 

はじめまして。「さよならブラック企業」の監修をしている小澤亜季子です。

33歳のワーママで、弁護士で、退職代行の仕事をしています。

 

高校までは、カトリック系のいわゆるお嬢様学校(シスターが先生で、挨拶は「ごきげんよう」)に通い、その反動からか、大学時代はろくに勉強もせず、バンドサークルで適当に飲んだり歌ったりしていました。

ロースクール法科大学院)進学後は、周りの友達がキラキラOLライフを送っている(ように見えました、当時の私には)のを横目に、半ベソをかきながら必死に勉強し、何とか弁護士になりました。

 

弁護士になってからは、仕事が楽しくて楽しくて、夜も休日も関係なく全力で働いていました。周りも猛烈に働く人ばかりだったので、自分の働き方に疑問を持ったことはなかったし、「ノー残業」とか「ワーク・ライフ・バランス」なんて、ただの甘えじゃないの?と思っていました。

 

でも、ある日突然、実の弟が死んでしまい、そこから自分の中で何かが変わりました。

 

弟は、大学を卒業して入社から半年たった頃、突然この世を去ってしまいました。朝起きてこないので、母が部屋に起こしに行ったところ、ベッドの上で冷たくなっていました。

真面目な弟はその日も会社に行くつもりはあったのでしょう、寝る前にきちんと出社の準備をしていました。でも目が覚めることはなかった。

解剖医の話では、寝ている間に何らかの原因で突然心臓が止まってしまったそうです。確かに、仕事に疲れているようではありました。

けれど、若かったし、元気だったし、まさか自分の弟が突然死してしまうなんて、夜眠りについて次の日の朝目が覚めないまま死んでしまうなんて、1ミリも想像していませんでした。

 

それから私は、「働くって何だろう?」「会社って何だろう?」「この世に生まれてきた意味って何だろう?」「幸せって何だろう?」などと、考えても考えても答えの出ないことを、モヤモヤ考え続けることになりました。

 

さて、「さよならブラック企業」の第一話では、リコが「“逃げた”んじゃない、“選択”したんだ!!」と言うシーンが印象的でしたね。

日本人は「石の上にも三年」という言葉が大好きで、「退職すること」を「逃げた」などと評価して、悪いことのように考える人が多いです。

でも、例えば、リコのいたような会社、パワハラ長時間労働の常態化した会社にずっとい続けることって、その人にとって本当に良いことでしょうか?

リコの先輩だった青島さんは、これ以上この会社にいるのは耐えられないと思い、他方で、突然辞めたらリコ達に迷惑をかけるかもしれない等と悩みもして、それでもこの会社を辞めることを「選択」して、パワハラ上司に対する恐怖を乗り越えて、退職を決行したのかもしれません。

 

人生とは決断の連続ですが、決断することは大変なことです。特に、現状が大きく変わる決断をするのは、とても勇気がいります。できれば、したくない。

でも、決断を先送りして現状維持するということは、「今は決断しない」という決断をしたということ、言ってみれば、決断することから「逃げた」ということです。

ただただパワハラ上司に耐えているだけの他の従業員こそ、「逃げ」ているのかもしれませんね。

 

「さよならブラック企業」を読みながら、そんなことをモヤモヤと考えました。

これからどうぞよろしくお願いします!